母の様子が気になった時に、思いついた眼科

母が、突然老けたような気がしたことがありました。
お茶はこぼすし、ご飯もこぼすし、服も裏表を間違ったり。

認知症かと思いましたが、話すことはしっかりしているので、違うなあと思っていました。
足元もおぼつかないので、「足が痛い?」と聞くと「全然」と答えるし、
おかしいと思っていました。

ある日、ふと思いついたのが眼科でした。
見えないのは老眼のせいだと思い、「老眼の眼鏡作る?」というノリで眼科に行きました。
母はいつもは嫌がるのに、今日に限ってすぐに「行く」と答えました。
母は59歳ですが、手を引かれて歩く姿は老人のようでした。

眼科では視力を測り、眼底写真も撮りました。
離れて様子を見ていると、本人は頑張っているようですが見えないようでした。
医師の診察では、「典型的な白内障です。家族は気付かなかったの?」ときつく言われました。

自宅に老人はいないので、「白内障がどういう風になるのか今知りました」と私は言いました。
2週間後に手術の予約をその場で入れ、自宅に帰ってきました。
母は眼球の手術と聞き、怖いようでした。

早く気づいてあげることができなかったことは、家族みんなが罪悪感を感じました。
母は両目の手術を一か月以内に済ませ、今は老眼鏡を使っています。

公園の花を見ると優しい顔になり、「写真撮りたい」と言います。
手術前は、自動のピント合わせに目が合わず、写真が撮れませんでした。
その時になんで気付かなかったのだろう、と母がカメラを構える度に感じます。