川口俊和の「コーヒーが冷めないうちに」は女性におすすめの本

川口俊和の小説「コーヒーが冷めないうちに」は、現実には起こり得ない設定の物語です。
ファンタジーのように幽霊やタイムスリップが登場します。
私は、「泣ける本」として紹介されていた本が、どのようなものなのか興味があり購入しました。

海外のゴーストが登場する小説は多く、日本の作家が同じような作品を書くとどこか違和感があるものでした。
でも、この川口俊和の小説は、そのような違和感はありませんでした。
喫茶店には一日中幽霊が座り、一日に一回だけトイレに行くという設定も生きている人間のようで面白いと思いました。

幽霊に注目しがちなこの小説ですが、私が注目してほしいのは「大切な人の心を理解する」ことです。
このテーマは重いように感じますが、誰にでも当てはまるテーマです。
兄弟・親子・夫婦・恋人など、相手の心を本当に理解しているでしょうか?
私は、そんなテーマが込められている本だと感じました。

読んでいて、3歳上の姉のこと、足が不自由になってきた母のことをずっと考えていました。
いつも当たり前のように食事をし、話もしますが、本当に気持ちは同じなのでしょうか?
どこが押し付けた感情があったりしているかもしれません。

進学や就職はその時の運や時世によって大きく変化することもあり、それぞれが努力してきました。
私に不満に思ってきたことがあったかもしれないと思いました。

思いを大切にするのは男性も女性も同じですが、
相手の気持ちを気付いてあげられるのは女性が多いのではないかと思います。
この本は、女性に読んでほしい本です。